ご本人が亡くなられた後のこと…死後事務委任契約について

ご本人が亡くなると任意後見契約は終了します。財産管理委任契約(任意代理契約)と任意後見契約を締結していた場合、判断能力が健全なうちは財産管理委任契約(任意代理契約)で、判断能力が衰えた時は任意後見契約に切り替えて対応する(いわゆる移行型の任意後見契約)ことによりご本人の生前は財産と心身の安定の両面からサポートすることができます。しかしご本人が亡くなるとそれらの契約は原則的に終了してしまいます。ここで必要になってくるのが遺言と死後事務です。遺言のほうはイメージしやすいかと思いますが『お金のその後』を指定する方法ですね。ご自身の死後、相続人間で揉めないよう遺言書を残しておくことをおすすめいたします。

 

そして死後事務です。こちらはご本人の死後、行政への手続きや、葬儀、埋葬、病院や施設への手続きやお金の支払い等を行います。ご家族がいる場合はご家族が担う部分かと思いますが、ご家族がいない場合や、ご家族にこれらの事務の実行を期待できない場合は死後事務委任契約が有効です。死後事務委任契約で行う事務の例としては次のとおりです。

 

1.死亡届など行政機関への手続き
2.葬儀・火葬・埋葬に関する手続き
3.病院や施設への料金の支払い、退院や退所の手続き
4.住居の引き払いに関する手続き
5.遺品整理

 

上記の他、契約内容は自由に決めることができます。たとえばペットを飼っていた場合、ペットの引き取りについてであったり、自動車を所有していた場合、移転登録や廃車の手続きであったり様々です。また受任者に対する報酬も自由に決めることができます。
もし、判断能力が健全なうちから死後に至るまでをカバーする契約を希望される場合は下記の例をご覧ください。

 

(判断能力が健全)
財産管理委任契約
   ↓
(判断能力が衰退)
 任意後見契約
   ↓
(本人死亡)→財産は遺言書で指定
 死後事務委任契約

 

上記の契約事例ですと、ご本人の財産と処遇について生前から死後まで切れ目なくサポートすることが可能です。